自費出版の書店流通
自費出版で書店流通をしてもらった場合、一般的には、販売分とは別に著者納品分を受け取ります。完成した本が数十冊程度送られた上で、残りは販売分に回されるということもありますし、希望があれば多くの冊数を手元に置くこともできる出版社もあるようです。これらの本の著作権は当然作者にありますので、配るも買うも著者の自由となっています。著者納品分とは別にもしも追加で本が欲しくなった場合には、新たに印刷をしなくてはならないので費用が発生してしまいます。もしも手元に欲しい分がある場合には、前もって出版社側と相談をしておく必要があるでしょう。
書店流通をして売った本は、売上の100%の還元率で著者にお金が入って来るわけではありません。書店や出版社、間で人件費が発生していますので差し引きの額が著者の取り分となります。どれだけの還元率になるかは、出版社ごとの契約で違ってくると言われています。自分の手元にある本を、自分の力だけで売った場合には、仲介がないので差し引きなく自分の利益とすることができます。書店流通をさせる場合にも売れるとは限りません。ある程度は自分の手元に置いておくのも一つの方法かもしれません。
制作した本が売れる前提であれば良いのですが、自費出版の場合は実際に売れる保証がありません。書店流通分、手元に置く分と多めに部数を用意しても、いざ販売してみたら思うように売れていかないということもあるようです。余った在庫分は、出版社や書店の倉庫に、永遠に置いてもらえるというわけではありません。多めに見積もってしまい、何千冊の在庫を自宅に抱えてしまったというケースもあるそうです。納品分も併せて、冊数はよく考えた方が良いかもしれません。