プログラムの実践

プログラムの実践

痛みの有無を確認しながらリコンディショニンダブログラムを進めましょう。

リコンデイショニングプログラムを進めていくうえでは、身体のトラブルや痛みが生じている部位の痛みを常に確認することが重要となる。リコンディショニングエクササイズを実施する際には、身体のトラブルや痛みが生じている部位に少なからずとも痛みが生じる可能性がある。このことを、パーソナルトレーナーは、事前にクライアントに説明しましょう。

エクササイズ実施中も、クライアントに痛みの有無を確認することを怠らないようにしなければならないです。そして、クライアントが痛みを感じることのないエクササイズの選択、痛みを感じない範囲でのエクササイズの実施を基本としなければならない。なぜなら、痛みは人間にとってネガテイブな刺激 (ストレス )であり、痛みを伴うリコンデイショニングエクササイズの実施は様々なネガティブ( ストレス )反応を引き起こす可能性があるからである。

痛みを実際に感じるのは脳であるが、痛みを感じながらエクササイズを行うことによって、脳がどのような反応を示し、それに伴って身体にどのような反応が現われるかについては、脳科学が進歩した現在もなお不明瞭な部分が多い。しかし少なくとも、痛みを伴うエクササイズの実施は、クライアン卜のモチベーションを低下させ、リコンデイショニングプログラムからドロップアウトさせてしまう司能性があるといえる 。また 、動作上の痛みを避けようとする代償動作によって、他の部位のトラブルや痛みを引き起こしてしまう可能性もあるだろう 。これらのことから、リコンディショニングプログラムを進めていくうえでは、常にクライアントに対して痛みの有無を確認するとともに、クライアントをつぶさに観察し 、痛みを伴わないエクササイズの実施を心がけなければならない。

また、クライアントがリコンデイショニングエクササイズに対する痛みを訴えた場合、そのエクササイズを中断し、プログラムから除外すべきかどうかについては、一概に断定できない面もある 。場合によっては、エクササイズ配列を変えることによって痛みが消失することもあり、痛みが発生したからといって、そのエクササイズを直ちに除外すべきであるとはいい切れない。ある変形性股関節症を抱えるクライアントのケースでは、リコンデイショニングプログラムの進行過程で股関節屈曲動作ス( トレートレッグライジング) によってクラ イアントが痛みを訴えたときに、股関節外転動作 (ヒップアブダクション)を行った後に、股関節屈動作を実施したところ、その痛みが消失したことがあった。痛みが消失した要因は定かではないが、ヒップアブダクションによって左右の腸骨のアライメントが一時的に整い、痛みが消失したことも考えられる 。

いずれにしても、パーソナルトレーナーは様々な可能性を想定して対応することが必要になる。ところで、クライアントの運動経験が少ない場合、筋肉痛と、これまで抱えていた身体の痛みの判別が自分ではできず、筋肉痛に対して過剰な反応を示すことがある。すなわち、リコンデイショニングエクササイズによって身体の状態が悪化してしまったのではないかとクライアントがおもってしまうこともあるのだ。従ってパーソナルトレーナーは、リコンデイショニングエクササイズに伴い筋肉痛が生じる可能性があること、筋肉痛はおおむね 2 ~ 4 日程度で解消すること、筋肉痛によって身体のトラブルや痛みが悪化することはないことを、予めクライアン卜に伝え、必要以上に不安を募らせないようにしなければならない。

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