食品包装が果たしている多機能とは

食品包装が果たしている多機能とは

包装が果たしている役割を改めて振り返ってみたとき、その多さに驚かされることでしょう。当初の物を包む、という機能から始まった包装技術は、各種内容物の違いによる包材開発から製造技術によって、いろいろな環境条件から商品の変質・変色を守り、外的・内的衝撃から守るという保護機能が加わり、輸送や取扱の利便性、内容物を消費者に伝える表示機能、購買意欲を高める販売促進機能、さらに最近特に注目されている環境対応機能。これは多量に作られ消費する時に廃棄される包装材の宿命として取り沙汰されるようになってきたものですが、遅すぎた感も否めません。ここで課題となるのが減量化や減容化、バイオマスプラスチックのような環境にやさしい包材の開発です。また、新鮮な食品を遠くまで届けたいという要求から始まった冷凍技術と相まって実現した冷凍食品という利便性や快適性、更にコンビニエンスストア実現の立役者ともいえる包装の物流性も大きいでしょう。今やOPP袋はもちろんのこと、食品の包装なくして商品流通は不可能とまで言われる所以でもあります。人間一度味わった便利なものを敢えてなくすことなどできないため、今後は各種機能を維持しつつ、環境や食文化に順応していける包装技術を構築していけるかがカギとなるのは明らかと言えるのではないでしょうか。